前回の投稿で、
子どもに何を食べさせていいか悩むお母さんたちに、
「普通の食事でいいんですよー」と伝えたい、
でも今、「普通の食事」が伝わらない、
ということを最後に書きました。特に、若い人に。
たしかに、育ってきた環境で、「普通の食事」って違いますもんね・・・
2013年に、「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。
その理由の一つが、
「栄養のバランスが良い、1汁3菜」であり
健康的な食生活を支える栄養バランスであることです。
それによって、日本人の長寿と肥満防止に役立っています。
それと共に参考にしたいのは、東北大学の研究結果。(2005年)
1975年ごろの日本食が、もっとも栄養バランスが良く、健康的なのだそう。
肥満抑制、2型糖尿病、脂肪肝、認知症を予防し、寿命が延びるのだそうです。
また、現代食に比べて、
ストレス軽減、運動機能向上、軽度肥満者に対してはBMIの低下や、
悪玉コレステロールや血糖値を低下の効果があることが明らかになっています。
1975年ごろの、典型的な献立例として挙げられているのは・・・
朝:ごはん 味噌汁 卵焼き 納豆 ひじきの煮物
昼;きつねうどん 果物
夜:ごはん すまし汁 サバの味噌煮 かぼちゃの煮物 冷ややっこ
注目してほしいのは、、、、
調理に油の使用が少ないこと!
炒め物、揚げ物が少なく、
上の献立例だと、油を使うのは、
卵焼き+ひじきの煮物ときつねうどんにの油揚げに使われている油くらい。
これは、意識しておきたいところ!
(私も油が多くなりがちなので反省)
生野菜のサラダなんて、ヘルシーなイメージですが、
市販のドレッシングをたっぷりかけますよね?
あれ、半分以上は油(それも酸化した油=体内で炎症を起こす)ですから、注意です。
1975年ごろの食事は、カロリー的にはしっかりありますが、
(ごはんをしっかり食べますしね)
1カ月の実験で、
現代食群と比べると、体重減少、BMI現象、ウエスト周り減少、HBA1c減少など、
良い効果がたくさんあったそうです。
もう一つのポイントは、
多用な食材を使うことで、ミネラルがしっかり摂れること!
大豆製品、海藻、きのこ、果物などは、現代人に不足している食材なので、
積極的に摂り入れていきたいですね。
ここで1つご紹介したいのは、
以前、私が勤務した、とある市町村の学校給食。
学校給食には、ほとんどの学校で
「主食がごはんの日」と
「主食がパンの日」があります。
当然、ごはんの日は、おかずは和食が多いですし、
パンの日は、洋食を組み合わせることが多い。
この、主食の違いで栄養価がどう違うか、
1年間の平均を出した結果が、コレ。
カロリーはほぼ同じですが、
脂質は、ごはんの日の方が1割以上少ない!
マグネシウム、鉄、亜鉛など、超重要ミネラルにも有意な差が!
食物繊維も、違いますよね。
こういう数字をあまり見慣れない人からすると、
大した差ではないように思えるかもしれませんが、
この差は、すごく大きいです。
確実に、ごはんの日(和食)に軍配が上がるのがわかります。
この違いが1日3食、1年間で1000食続くと思うと、
体への影響はかなり大きい。
子どもたちのためにも、学校給食は、主食をご飯にしてほしいなぁ~
(熊本市は週3ごはん、週2パンです)
ということで、「普通の食事」の結論。
主食はごはん+汁物(味噌汁、すまし汁、スープなど)
主菜はタンパク質のおかず(魚、豆腐、豆類、卵、肉)
副菜に野菜系の小さなおかずを1~2品
(煮た野菜、酢の物、あえもの、サラダ、漬物など)
揚げ物は控えめに
炒め物も控えめに
お肉は食べすぎない程度に
豆類、海藻、小魚、キノコ類、果物など、
不足しがちな食材をいろいろ使う。
ごはんに雑穀や麦を混ぜるとグッドですねー
分子栄養学的には、
炎症を起こしやすい小麦、乳製品は控えめに
何らかの症状がある人は、ナシで。
何度も書きますが、
栄養療法がうまくいくかどうかは、
8割食事で決まります!
「サプリを飲むからま、いいか」じゃない。
食事に全く興味がなくて、
サプリの知識は抜群で、
サプリと筋トレにはまった男性を知っていますが、
体はボロボロでした。
しっかりご飯を食べ出してから、
ほとんどの不調は解決した、という例もあります。
良い感じの写真をいくつか置いときますね。
参考になさってくださーい。
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