甘いものがやめられない、
食べらしたら止まらない、
という症状の原因は、大きく2つ、考えられます。
- 副腎疲労、低血糖
- 腸カンジダの過剰増殖
です。
そしてこの二つは、合併してどちらも起こっている人が多い。
1があれば2を引き起こす原因になるし、その反対もあるから。
腸カンジダに触れる前に、
1の副腎疲労と低血糖があると、なぜ甘いものがやめられないか、
簡単に説明しておきます。
副腎疲労、低血糖があるとなぜ甘いものがやめられないのか?!
体はエネルギーを上手に作り出すことができないので、疲れやすいのがわかりやすい症状。
これは、ヒトが細胞内でエネルギーを作り出す工程の図です。
ATPとは、エネルギーの単位、とイメージしてください。
健康な状態だと、
①の解糖系で、2ATP
②のTCAサイクルで、2ATP
③の電子伝達系で、34ATP
合計38ATPが作られます。
しかし、副腎疲労、低血糖の場合、②と③の様々な代謝が阻害されてしまい、
①解糖系での、2ATPしか作ることができない状態。
健康だと、電池が38個もあるのに、
電池が2個しかない状態です。
そりゃー疲れます。やる気もなくなります。
脳はエネルギーをたくさん必要とするので、頭も働きません。
主なエネルギー源って、糖質と脂質なのですが、
脂質は、このエネルギー産生工程の図の中の、
「アセチルCOA」というところから入ってくるんですね。
そこから先の代謝は阻害されているので、
脂肪はあってもエネルギーとして使えない=痩せない。
(副腎疲労や低血糖がある人は、糖質制限したらダメですね~)
ですので体は、何とか手っ取り早くエネルギーを作るために、
糖を欲するのです。
一番手っ取り早いのが、消化の必要がほとんどない、砂糖=甘いもの
そして、粉もの。
ごはんなどの粒より、早く血糖値を上げてくれるから。
パスタ、ラーメン、うどん、
米粉より、小麦の方が血糖値が上がりやすいので、小麦に偏ることが多い。
でも、甘いもの爆食いで、
羊羹1本、ぜんざい5杯、ジャムを1瓶食べたとか、
聞かないですよね。
羊羹やジャムの方が、砂糖の量は断然多いのに。
砂糖+小麦粉が多いのです。
クッキー、ケーキ、パフェ、菓子パンが多いのではないでしょうか。
私もそうでしたが、ごはんをしっかり食べても、
なんかすぐ、食べたくなるんですよ・・・
とりあえず、まずは低血糖を改善しましょう!
ブログ下より、EBOOKをダウンロードして読んでくださいね。
ダイエットは、低血糖を治すことから。
それにプラスして、
やはり、食生活が炭水化物に偏ってしまうため、
タンパク質が足りていない人がほとんど。
体を作っているタンパク質が足りないので、
「食べたい」という欲求が止まらないんですね。
タンパク質+消化酵素、この組み合わせは効きますよ!
腸カンジダとは?!
では、甘いものがやめられない原因のもう一つ、
腸カンジダについて。
カンジダとは、酵母菌の1種です。
体の中のいろんなところにいる菌で、少しいる分には悪さはしませんが、
腸内で過剰に増殖してしまうと、かなーりやっかいな菌です。
食生活や生活習慣の乱れ、ストレス、
抗生物質やステロイド、ピル、胃酸分泌の低下などで
腸内環境の悪化と共に、過剰に増殖してしまうことがあります。
このカンジダ、なぜやっかいかというと、やっつけるのがすごく難しいのです。
まず、菌糸を伸ばして腸粘膜に突き刺さります。
そして、バイオフィルムというネバネバ(歯垢のようなもの)を作って、自分を守っているのです。
抗生物質でも、ダメな場合が多々あります。
抗生物質は2週間飲み続けるのですが、実際私も1度失敗しました。
(1度失敗すると、抗生物質に耐性がついてしまうので、
もう一つの方法、ハーブサプリを使いました)
菌糸が腸粘膜に突き刺さるので、腸粘膜の細胞同士のつなぎめがゆるみ、
リーキーガット(腸漏れ)という状態になります。
本来、腸粘膜細胞でブロックされるはずの異物が、体の中に入ってしまい、
アレルギーや炎症を引き起こします。
また、カンジダはアセトアルデヒドを作り出します。
二日酔いの原因のひとつであり、
頭痛や気分不良、頭がぼーっとするなどの症状を引き起こします。
そしてそして、
なぜ、カンジダが増えると甘いものがやめられなくなるかというと、
カンジダの栄養源は、糖分と鉄だから。
甘いものを食べてもカンジダにとられるから、さらに食べたくなる。
しかも、鉄もとられるから、貧血にもなる。
貧血になると、エネルギーが作られにくいので、また甘いものが食べたくなる。
・・・・かなり悪いヤツですよねぇ。
というわけで、
副腎疲労や低血糖があって、甘いものを欲し、
さらにカンジダで甘いものが欲しい。
もうね、止まらないですよね。
こうなったら意思が弱いとかの問題ではなく、
自分で甘いものを止めるのは、かなり難しいです。
体が生きていくために起こしている症状ですので、
気合いとか言ってる場合ではありませんね。
食べ物制限でダイエット、、、は難しい。
カンジダを除菌しましょう。
腸カンジダが増殖しているかどうかは、どうやってわかる?
検査でわかればいいのですが、カンジダは明確な検査がありません。
GI-MAPという、すばらしい腸内の検査があり、
カンジダの項目もあるのですが、陽性にならないことが多いので、
有機酸検査でおおよそのあたりをつけ、+症状で判断します。
(私もGI-MAPでは陰性でしたが、有機酸検査では、
カンジダがいると上がるマーカーはすべてがっつり上がっていました)
カンジダが増殖していると現れる症状
- 甘いものが止まらない
- 疲れやすい
- 腹部膨満感(酵母なので発酵して二酸化炭素とアルコールを作る)
- 頭に霧がかかったような感じ
- 低血糖が治らない
- アレルギー、免疫力低下
- 皮膚のかゆみ、発疹
- 下痢や便秘
- 頭痛
- 膣カンジダ、尿路感染症
などです。いくつか思い当たる方は、腸カンジダ過剰増殖を疑っていいかも。
腸カンジダの治療(の準備)
カンジダ治療に入る前に、低血糖や副腎疲労対策に取り組んで、
ある程度エネルギーを作れるようにしておくことが、すごーく大事です。
カンジダ除菌中は、糖分をカットして兵糧攻めも同時進行するので、
甘いものを控えないといけないんですよ!
ですので、ある程度エネルギーを作れないと、甘いものがやめられず、
殺しながらエサも与えてる、という状態になるから、効きにくいんですね。
砂糖依存をやめるには、副腎、低血糖対策のほかにも、
インスリン抵抗性を和らげるαリポ酸、クロム、亜鉛、シナモン
などを補給する方法もあります。
グルテンフリーは必須です。(腸粘膜のつなぎ目をめちゃゆるめてしまうから)
そして、便秘を治しておくことも超大事。
カンジダが死んだときに、一気に出てくるアセトアルデヒドやアンモニアで
ダイオフという症状が出ることがあります。
ひどいと寝込んでしまうそうです。
便秘があると、これらが長く腸に留まるので、吸収されやすくなってしまいます。
最低でも1日1回、すんなり出るようにしておきましょうね。
グルテン、カゼイン、カフェイン、アルコールフリーをやると、
食べるものが減って、便秘になる、という方もたまにいますので、
(反対にめちゃ調子よくなる!という人の方が多いです)
しっかりと水溶性食物繊維をとる、水分をとる、
適度に体を動かす、プロバイオティクスをとるなど、対策が必要です。
カンジダで荒れた腸粘膜を修復するために、
グルタミン3g/日(グルタミンで興奮するタイプは✖)
ビタミンA30000IU
亜鉛10㎎×3/日
を、2週間ほどとっておくと良いです。
腸カンジダの治療
抗生物質を使う方法と、
ハーブを使う方法があります。
抗生物質の場合は、栄養療法をやっているクリニックで処方してもらいます。
私はナイスタチンを2週間飲みました。
ハーブの場合は、2ヶ月かかります。
キャンディバクティンという、
オレガノを中心としたハーブのサプリ。
強烈なオレガノ臭です(笑)
と同時に、カンジダが作り出すバイオフィルム(ネバネバ)を溶かす、
消化酵素(インターフェーズプラスやカンデックス)、
抗生物質を使う間の腸内細菌のバランスをとる、
ABxサポートというサッカロマイセスのプロバイオティクスも飲みました。
(↑乳酸菌やビフィズス菌ではお腹が張る人にはおススメ!)
そのほかにも、サポートできる方法はいくつもあって、
ラクトフェリンを飲んで鉄を奪われない様にしたり、
抗菌作用のあるラウリル酸、カプリル酸を含む
ココナッツオイル、MCTオイルを摂るのも良いですし。
食事では、除菌中は砂糖や果物を一時やめること、
きのこや発酵食品も控えます。
酵母を含むパン(米粉パンも)もNG.
抗生物質を使う方が、カンタンだし、期間も短くて良いかもですね。
ただ、体への負担はこちらの方が大きいかも。
ハーブは、クリニックにかからなくてもできますし、
体の負担が比較的少ないですが、
2か月かかります。
どちらも、1度で成功するかどうかは、わかりません。
カンジダ除菌が一番大変かも?!
カンジダは本当にやっかいです。
だから、食事の制限が結構多い。
事前準備も必要ですしね。
個人的な感想ですが、栄養療法の中で、一番大変でした。
ファスティングの方が、まだいい・・・
それに比べると、
ピロリは抗生物質で1~2回でゼロになることが多いですし、
私は寄生虫(ジアルジア)もいましたが、これもすぐ成功。
そしてカンジダは、除菌したからといってゼロになるわけではありません。
だから、また、生活習慣が乱れると再発することもある。
それでも、やるのか?!
これはもう、人それぞれだと思いますが、
私は、おススメします。
なにせ、体感が全く違う!
めちゃ調子よくなる!
頭痛がない!お腹が張らない!
お腹の調子がもともと悪い人ほど、
びっくりするくらいの気分爽快感を感じられると思います。
腸と脳って、直接と言っていいくらい、繋がっていますからねー。
私も一度失敗して、2回やりましたが、
長い人生、ずっと、なんだか調子が悪いままいくのか、
数週間~2か月我慢して、感じたことのない爽快感で生きていくのか、
どちらを選択するのか、ということでしょうね。
コメント