最近問題になっている、サプリによる鉄過剰症。
前の記事で、「女性の不調は鉄不足が関わっていることが多い」
と書きました。
ヘモグロビンが基準範囲内でも、
フェリチンが低くて鉄欠乏の症状が出ている人もいます。
「じゃ、鉄サプリをアイハーブで取り寄せて飲もう!」
と、安易に飲み続けると危険、というお話。
鉄は諸刃の剣でして、
体内では、多すぎないように厳重に管理されています。
鉄が吸収率が悪いのは、多すぎると危険だから。
アイハーブで販売されている鉄の多くが、
アミノ酸でキレート(挟む)された鉄です。
今、アイハーブで鉄サプリを取り寄せて飲んでいる方は、
必ず、成分表示を見てみてください。
「鉄(ビスグリシンキレート化合物)」とか表示されています。
※ビスグリシン酸というアミノ酸でキレートされた鉄、という意味
自己判断で長期間飲むのは気をつけましょう。
なぜ、アミノ酸で挟んであるかというと、
吸収率が悪い鉄の、吸収率を上げるため。
厳重に管理されている鉄の入り口ではなく、
アミノ酸(吸収率が良い)の入り口から入れるので、
容易に体内に入ってきてしまうのです。
でも、人間の体は、鉄を排泄するのが難しい。
どんどん体に貯まってしまいます。
それが、肝臓や脾臓、骨髄などに過剰に溜まってしまい、
重大な副作用を起こしてしまう場合があるようです。
詳しくは、溝口徹先生がHPで書かれています。
https://mizoclinic.tokyo/staff/8210/
ご講演で伺ったのは、
3年間フェロケルを飲み続け、
フェリチンが2000を超えていた事例。
鉄を排泄するために、
1カ月に1回、2年間瀉血を行って、やっと700程度になったとか。
(700でも、相当高くてびっくりする数値ですけどね
ちなみに先日計った私のフェリチンは30でした)
もう1つは、肝臓に貯まりすぎて肝臓が機能しなくなり、
肝移植手前まで行っていた事例もありました。
おお怖い・・・💦
セッションでお話を伺っていると、
「本を読んでフェロケル飲んでます」
という方にお会いすることがあります。
そんなときは必ず、医療機関で血液検査をするようにお話しています。
鉄欠乏、貧血状態の人は、
胃腸機能が低下していることが多いので、
処方薬のフェロミアはもちろんのこと、
ヘム鉄サプリでも、
胃腸の調子が悪くなる方もいらっしゃいます。
鉄が足りない人ほど鉄剤飲めないのは、良くあることです。
(私も処方薬はムカムカして飲めず、
ヘム鉄でもお腹がパンパンに張っていました
←悪玉菌に使われてしまっていたのですね)
プロは、そんな人でも鉄を補給する方法を
いくつも提案することができます。
鉄は、相談しながら摂るのが良さそうです。
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