食のことを学ぶと、最初に通る道が、
いわゆる「自然派」です。
食べ物はオーガニックじゃなきゃ!
添加物はダメ!
肉や乳製品は体によくないんじゃ?
薬は飲ませたくない!
人によっては、そこから着るもの、住む家(塗料とか電磁波とか)まで
こだわっていく方も。
別に、それに反対!というわけでは全くなくって、
ムリせずそれができるなら良いことですが、
(肉や乳製品が悪いとまでは思わないけど)
出産したときに陥りやすいのが、
「完全母乳じゃないと!」

実は私もそうでした💦
ちょいと、体験談を。
初めての子どもを産んだときの産婦人科が母乳推しで、
「とにかく吸わせれば出るようになる!」と。
まぁ、母乳ってラクだし、
お金もかからないし、
何よりそれが一番自然だよねーと、あまり深く考えず、
「どうも私は母乳の出が良くないぞ」とは思いつつも、
(貧血でしたので、当たり前)
それでいいのだろうと思っていました。
が、息子(上の子)、
ほんっっとーーーーうに、寝ないのです。
最初半年くらいまでは、1時間続けて寝たことがなく、
とにかく、すぐに起きて泣きまくるんですよ・・・
最初は、赤ちゃんなんてこんなもんかなー?と思っていたのですが、
2カ月か3か月の頃、あまりに寝ないので、
母乳の出が悪いからかな、と、
おっぱいマッサージに通い始めました。
そこでまた、「完全母乳じゃないと」の洗礼が。
超自然派育児のおっぱいマッサージ処だったのですね。
動物性の食べ物は悪いおっぱいになるから寝ないとか
(食べてたけど)
乳製品をとると詰まるから出ないとか
(とってたけど)
昨日ケーキ食べたでしょ、とか
食べ物の注意もとても多いところでした。
でもですよ、
授乳中って、猛烈にお腹がすくんですよね。
1日5~6食食べていたと思います。
そんな食事制限、ムリムリ・・・
食事制限こそ、全く守っていなかったけど、
そこでも、
「おっぱいをやりさえすれば、母乳は出る」
「おっぱいが足りないなんてありえない」
(やらないと出なくなる、ミルクを足すと出なくなる)
と言われ、
私の母乳の出を見てもらっても、足りないとも言われず、
私も、ほほーそうなのか、と。
で、半年。
あまりに寝ないし泣きまくってるので、、
ミルクを足すことにしたのです。
いやもう、寝て欲しい一心で・・・

しかし、
そのときにはもう、哺乳瓶の乳首を一切受け付けてくれませんでした。
全く飲まない!口に入れようとしない!
と、そんなこんなで離乳食がはじまり、
良く食べてくれたので順調にすすみ、
1歳になった頃、はじめて3時間寝てくれた時は
感動しましたねー
その後も夜泣き、夜驚症がひどく、
初めて1晩起きずに寝たのは、
3歳になってからでした・・・
フルタイム仕事してたから、結構大変でしたよー(´;ω;`)
夜驚症は小学校に上がるまで続きました。
で、ですね。
分子栄養学、栄養療法のことを学んでから、
一番後悔したのが、この「完全母乳じゃなきゃ!」という思い込みでした。
もうこれはほんと、やり直したい。
息子に申し訳なかったと思っています。
完全に、低栄養による低血糖、副腎疲労の赤ちゃんでした。
でも、私に似てアドレナリンが良く出るタイプ。
3歳くらいまで、多動を疑いました💦
(↑こういうタイプは結構動けるので、気づくのが遅れる)
今思えば、すべて交感神経優位すぎる症状ばかりでした。
神経過敏、食べても食べても栄養が吸収できず、太れません。
小学校まではそうで、睡眠時間が短くて、外で遊びまくり、
一時も落ち着かず、
中学校で大きな手術をし、さらに低栄養が加速&もろもろも影響により、
一気に自律神経が逆転し、フリーズ状態へ。
これらすべて、分子栄養学的知識で説明がつくものばかり。
栄養療法を知って気づいたときはすでに思春期。
親の言うこと聞きませんから、ちょっと対処は難しいですねー。
赤ちゃんの頃の低栄養って、大人になっても影響が続いてしまいます。
本当に、もう少し早く知りたかったー。
体験談が長くなりましたが、
なぜ、完全母乳にこだわると危ないよ、
ということを書こうと思ったかと言うと、
栄養療法界で有名な吉富信長さんという方がいらっしゃるのですが、
最近お子さんがお生まれになったそうで(おめでとうございます!)
インスタで、ミルクや母乳のことを書いていらっしゃるのです。
そうそうそう!とうなづくことばかり。
インスタはこちらです
https://www.instagram.com/eiyonobunaga/?hl=ja
もちろん、お母さんが健康で、母乳がしっかり出て、
赤ちゃんも問題なく育っているようであれば、
完全母乳で全く問題ないと思います。
ただ、自然派にこだわるあまり、
お子さんが神経過敏だったり、いろいろ症状が出ている子って、
たまに見かけるんですよね。
もう少し大きくなってからも、
ああ、栄養不足だなぁ。。。と感じるお子さんは多いです。
自然派な人がこだわりすぎると、
いわゆる「毒」を徹底的に避けることが良いことだと思いすぎてしまいます。
その結果、栄養不足に陥ることアリ。
でも、今の時代、毒を完璧に避けることって絶対にできなくて、
食べ物だけでなく、着るもの、空気、水、住宅環境、様々なところから入ってきます。
栄養が満たされていないと、解毒回路も回りません。
(化学物質過敏症で、このタイプは多いと思う)
とりあえず今は、「毒」のことは置いといて、
まずは栄養を満たして代謝をまわしてあげようよ、
というレベルのことも多いのです。
そこは、気を付けた方が良いかな、と思って書いてみました。
自戒も込めて・・・
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