胃酸が上がってくる、
胸やけ、
食後の胃痛、
食べたものが上がってくるようで、枕を高くしないと眠れない、
などなど、逆流性食道炎と思われる症状で悩んでおられる方は多いですね。
一方、以前も書きましたが、
日本人はもともと、あまり胃酸が多くありません。
逆流性食道炎と思っている症状は、
もしかしたら、違う病気の可能性アリ!
(欧米人のように、動物性たんぱく質をたくさん摂取した歴史がないから、かも)
H2ブロッカーなどの、胃酸を抑える薬を長期間飲み続けると、
ますます胃酸が減ってしまい、タンパク質をうまく消化吸収できず、
タンパク不足になり、
全身に様々な症状を起こしてしまうことがあるため、あまりおススメしません。
(本当に逆流性食道炎の方は別ですけど)
(じゃあ、胃が痛いときに何を飲んだらいいのかは、こちらに書いています)
でも、「胃酸が上がってくるようでつらい」などの症状があるとき、
胃酸を抑える薬を飲む前に、試してみて欲しいのが、コレ。
(一般的に言われる、肥満、早食い、食べすぎ、
過剰なアルコール、喫煙などはないものとして考えますね)
下からの圧力を減らす
もしかしたら、SIBO(小腸内細菌異常増殖症)かもしれません。
本来、小腸は、大腸と比べると腸内細菌はとても少ないのですが、
何らかの原因で小腸内に腸内細菌が増えてしまうと、
細菌たちがガス(メタンや水素)を発生し、
お腹がパンパンに膨れた感じがして苦しいです。
これが、下からの圧力となって、胃を押し上げてしまい、
胃酸が逆流する、
又は、逆流するような感じがすることがあります。
私もひどいSIBOだったのですが、
SIBOのことを知る前は、
「ごはんの後に胃が張って苦しい」という感じでした。
みぞおち辺りがパンパンに張るので、胃だと思っていたのです。
胃もたれもひどかったですしねー。
特に夕食後にひどくて、
寝る時まで消化できていない感じですし、
胃がパンパンで、横になるのがつらい。
常に高ーい枕でなんとか寝ていましたが、
何か苦しくてすぐに目が覚めたりしていました。
このSIBOを治すことで、
逆流性食道炎だと思っていた症状が治ることが、
結構多いのです。
ここで、胃酸を抑える薬を飲んでしまうと、
胃酸が出ずにますますタンパク質の消化が悪くなり、
未消化の蛋白質が、さらに悪玉菌を増やしてしまう。
=悪玉菌の出すガスにより、ますますお腹が張る。
それだけでなく、
胃酸は殺菌作用もありますから、
食べたものの殺菌がうまくいかず、
小腸内で悪玉菌がめっちゃ増える原因にもなるのです
=悪玉菌の出すガスにより、ますますお腹が張る。
胃酸抑制剤入りの胃薬は、長期に飲む場合は注意が必要です。
じゃあSIBOをどうやって治すか?!
SIBOの治し方
SIBOを対処療法的に抑えるには、「低FODMAP食」というものがよく言われます。
FODMAP(フォドマップ)とは、
F:発酵食品
O:オリゴ糖
D:二糖類(主に乳糖)
M:単糖類(主に果糖)
and
P:ポリオール類(ソルビトールやキシリトール)
これらを避ける食事のことを「低FODMAP食」と言います。
でもこれ、除去するものがものすごい量があるので、
あまりおススメしていません。
たぶん、できないと思う。
興味がある方は検索してみてくださいね・・・
FODMAPを、食事からすべて除去するのは
あまりに大変で、現実的でないためおススメしませんが、
その中でも、治るまで、できれば除去した方が良いものもあります。
それは、
①発酵食品
流行りの「腸活」と言えば、
ヨーグルト、キムチ、糠漬け、納豆などの発酵食品ですが、
もともと菌がいっぱいの発酵食品を摂ることによって、
ますますSIBOがひどくなる場合があるので、
SIBOがある場合は、治るまで控えた方が無難です。
(味噌や醤油などは、ほとんどの人が大丈夫)
あと、不溶性食物繊維も、SIBOがひどくなる場合があります。
さつま芋やゴボウなどの、目に見えるタイプの食物繊維ですね。
(水溶性食物繊維は普通に摂って〇)
他にも、「これを食べたらお腹が張る」という食品があれば、
避けておくことをおススメします。
(私の場合は大豆を食べた後は、明らかにパンパンでした)
そして、
②4F(グルテン、カゼイン、カフェイン、アルコールフリー)
4Fは、栄養療法の食事の基本ですが、
もうこれは、胃腸の不具合には絶大な効果があります!
低FODMAP食の中でも、
これらは除去した方が良い!
栄養療法も取り入れている胃腸科のドクターは、
「4Fやれば、胃腸症状は8割治る」
とおっしゃっていました。
(胃がんとかは、別よ)
コツは、これに消化酵素を足すこと。
何度も書いていますが、
特にグルテン(小麦)、カゼイン(乳)は、
日本人の腸では消化しにくい!
お腹が張る原因になります。
人種によって、食べ物の合う、合わないは、どうしてもあるようですね。
海苔を消化する消化酵素を持っているのは、
日本人と韓国人だけらしいですし。
カフェインも、交感神経を優位にしてしまい、
胃腸の働きがストップし、消化不良を起こしやすいです。
アルコールはどうしても解毒のために肝臓に負担をかけますから、
やはり、消化酵素をしっかり出したいときは、
やめた方が良いと思います。
(脂肪を分解するのに必須な胆汁は、肝臓で作られます)
甘いものを食べるとお腹が張る、という人は、
シュガーフリーもやると良いかと。
先に書いた、私のひどいSIBO症状。
胃がパンパンって、ほんと、つらいんですよ。
苦しいから横になりたいのに、横になるともっと苦しいんだから・・・
これが、私の場合は、4Fだけですっかり治りました。
4F始めて1週間くらいたったときに、
「アレ?全然胃が張らない!」と感じはじめ、
2週間でキレイさっぱり、完治。
あれから数年たち、
小麦や乳製品は、食べすぎない程度には食べますが、
ほとんど再発しません。
たまにおかしいな?と感じるのは、
小麦だらけの食事が2~3日続いたとき、くらいです。
栄養療法をやると、SIBO治しだけでなく、
常におススメされる4Fの食事ですが、
ほんと、万能です。
はじめるのには覚悟が必要ですが、
人生で一度は試してほしい!
しっかりやると、
肌の調子も良くなるし、体が変わるのがはっきりとわかりますよー
ずっと続けなくてはいけないわけではないですしね!!
ということで、
逆流性食道炎の方は、「下からの圧力」を取り除いてみてくださいね!
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