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たんぱく質の消化吸収のためにできること

栄養療法では、タンパク質を満たすことを重要視します。
私たちの体の材料は、タンパク質。

カルシウムでできていると思われている骨ですら、
3割はタンパク質です。
骨粗しょう症対策はカルシウムだけでなく、
タンパク質をしっかり摂ること、大事ですね。。
(カルシウムを調整するマグネシウムも超重要だよ!)

個人的な感想ですが、
タンパク質を満たしたことで、
その他の栄養がぐっと効きやすくなった、という感じがあります。


でも、「タンパク質を満たす=タンパク食材をたくさん食べる」
ではありません。

タンパク食材とは、お肉や魚、卵、大豆製品などの、
タンパク質含有量が多い食材です。
ざっと、肉や魚は20%、卵で12%、ゆで大豆15%のたんぱく質が含まれています。
お肉や魚を100g食べたら、タンパク質は20gとれた、ということ
↑ここ、間違いやすいとこ
もちろん穀類にもタンパク質は含まれていて、
白米で6%ほどあります。

でも、
世の中にはタンパク食材を食べなくても、健康な人、
筋肉粒々だったりする民族もいます。

大阪で鍼灸院をされている森美智代さん。
青汁といくつかのサプリで長年健康に生きておられますようです。
一日の摂取カロリーは50kcal。
たしか、154cmで60kgだったかな、
痩せているわけではありません。

パプアニューギニアのある民族は、
食事の9割が芋の生活らしいのですが、筋肉粒々です。

東京大学のサイトからお借りしましたhttps://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/features/z1304_00279.html

私の知人は、ほぼ穀菜食ですが体はがっしりとしています。
そして、健康です。
(動物性たんぱくを食べないのが合わなくて、
不健康そうな方もおられますが)

タンパク質食材を食べないといけない人、
タンパク質食材を食べなくても健康な人、
この違いは、
どうやら、腸内細菌が違うのではないか、
と言われています。
(プラス、タンパク質リサイクルが非常にうまくいってる)

空気中には窒素がたくさんありますが、
その無機窒素から、アミノ酸を作り出す腸内細菌がいるのでは?
ということらしい。

牛は、草しか食べなくても結構大きなガタイをしていますよね。
森美智代さんの腸内細菌からは、牛と同じ菌が見つかっているそうです。

人はほんとに、腸内細菌の違いが体質にすごーく影響するみたいですね。
同じものを食べても、実際にどれだけの栄養が吸収できているかは、
ほんと、人によって違う。
栄養計算は、目安程度、と思って良さそうです。

前置きが長くなりましたが、
私をはじめ、多くの凡人は、そんな特殊な腸内細菌を持ち合わせていないため
タンパク質食材をちゃんと摂る道を選ぶのが無難です。

ただし!!
ちゃんと消化されないと、タンパク質は悪さもします

タンパク質の消化を簡単に表した図です。

牛の肉は、牛の肉。
そのままヒトの肉にはなりません。
異種のたんぱく質が体内に入ってきたら、免疫総動員、めちゃ攻撃されます。
「牛が体の中に入ってきたぞー!大変だーー!!やっつけろーーー」
となりまして、炎症起こりまくりです。

ちなみに、消化管の中は、未だ体の外です。
腸の細胞から吸収されて初めて、体内に入ったことになります。
人の消化管はちくわみたいなもの。
ちくわの管の中は、外です。

「牛であるという情報」を無くさないと、人の体には入れられません。
そこで、消化。
タンパク質が様々な消化を受けて、
ペプチドやアミノ酸の状態になって初めて、牛ではなくなります。

タンパク質を消化するための消化酵素はペプシンですが、
前駆体のペプシノーゲンという形で胃壁から出てきます。
(この消化酵素もタンパク質です)

このペプシノーゲンを、ペプシンに変えるのが、胃酸
日本人には、この胃酸が少ない人が、ほんっとうに多いのです。
何度も何度も伝えていますが、マジで胃酸大事
(ピロリ除菌はここに効きます)

タンパク質が満たされていないと、
低血糖起こすし
副腎疲労にもなるし
免疫低下するし
神経伝達物質のアンバランス起こして脳がバグるし
肝臓の機能が落ちて解毒できないし、

それらが原因で、全身に様々な不調が現れます。

風邪は万病の元、と言いますが、
「タンパク不足も万病の元」
「胃酸不足も万病の元」です。

タンパク質食材を食べる量がもともと少なければ、
タンパク不足になりますが、

タンパク質食材をいっぱい食べれば良いかというと、
そうではありません!

消化がうまくできなくて、未消化のまま腸に行ったタンパク質は、
悪玉菌を増やします。

さらに、
グルテンや悪玉菌増殖、ストレスなどで腸粘膜が荒れていると、
リーキーガットといって、
腸粘膜細胞同士のつながりがゆるんでしまい、
隙間が大きくなります。

正常な腸粘膜同士のつながりは密なので、
未消化のたんぱく質は通さないのですが、
リーキーガットになると、未消化のたんぱく質が通過し、
体内に入ってきてしまいます。

未消化のたんぱく質が体内に入ってしまうことが、
アレルギーや自己免疫疾患、様々な炎症の原因ではないか、
とも言われています。
タンパク質の未消化も、万病の元。

これら、「タンパク質の消化がうまくできていない」サインは、
・お腹が張る
・おならが多い
・おならがくさい
・便秘又は下痢
などなど、お腹の状態をしっかり確認。

こういう状態で、タンパク質を増やすと、
ますますお腹の状態が悪くなることがあります。
こんなときにまずするべきことは・・・・

よく噛むこと!

もうね、ほんと、ココ。
まずは、ココ。

唾液に含まれる消化酵素はアミラーゼで、
これは炭水化物を消化する酵素なので、
タンパク質には関係ないのですが、
噛むことによって脳が刺激され、
胃腸からの消化酵素が出やすくなります。
また、
よく噛んで物理的にタンパク質食材を細かくすることによって、
胃内でのペプシンがスムーズに作用します。

めっちゃ地味だけど、本当に大事な「噛む」こと。
肉をビールで流し込むのは最高ですが(笑)、
胃腸がめちゃ丈夫な人(日本人には少ないけど)だけにしてくださいね。
または、たまのお楽しみにする。

ただ、よく噛むって、早食いさんにはほんと、難しいです。
私もかなりの早食いなので、意識しないとすぐに飲み込んじゃう。
この辺は血糖値とも関係がありまして、
低血糖があると、「落ち着いてゆっくり食べる」ことが難しい。
私もまだまだ修行中です。

しっかり噛まないと食べられない食材を使うことも良いです。
これは断然「和食」に軍配が上がりそうです!
洋食に比べて和食は油が少なく、食物繊維が多いので、
噛む回数がグンと多くなります。

特に、ファーストフードと同じカロリー
の和食を比較すると、
倍近くの差があるようですよ。

食事の最初に、酸味のあるものを食べるのも良いです。
酢の物、梅干し、サラダなど。
胃酸と同じように働き、消化を助けてくれます。

酸っぱいものは唾液の分泌も良くなりますしね!



タンパク質分解酵素を含む食べ物もあります。
パイナップル、キウイ、イチジク、マイタケ、大根、梨、生姜、麹などだそうです。
ただ、加熱すると酵素が失活するので、
マイタケ、麹などはちょっと無理がありますね。。。
(生肉や魚を麹に漬けて調理するのは良いと思います)
食後に果物、良いですし、
焼き魚に大根おろしも最高です。

リラックスして食べるのも、めちゃ大事です。
交感神経優位な状態だと、胃腸の働きは鈍くなります。
交感神経がしっかり働くときって、戦いの状態。
胃腸の働きを落として、戦う、逃げる!
緊張しているときって、食事が喉を通らないですよね。

リラックスして、胃腸の働きを良くする副交感神経優位な状態で食べることって、
消化にとっても大事です。
これも、低血糖を治すことがすごく大事になりますね。
(低血糖→アドレナリンなどの交感神経を刺激します)


そして、消化酵素を使うのも一つの手です。

https://jp.iherb.com/pr/enzymedica-digest-gold-with-atpro-maximum-strength-45-capsules/74619

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消化酵素が科学的にタンパク質を分解するのに対して、
ベタイン塩酸は胃酸の補助。
物理的に、タンパク質食材をボロボロにする、というイメージです。
強酸なので、ミネラル吸収が弱い方にも良いのですが・・・

https://jp.iherb.com/pr/enzymedica-betaine-hcl-120-capsules/81506

両方組み合わせて使っても良いのですが、
特にベタイン塩酸は、その名の通り塩酸なので、
胃が弱い方はちょっと気を付けてくださいね。
胃粘膜が弱っていると、刺激が強い場合も。

どちらも食事の初めに飲めば、そう胃に痛みが起こることはなさそうです。
たまに、食事の30分前に飲む、と書かれている場合がありますが、
すきっ腹に飲むと、胃弱さんはキリキリ痛むのでやめた方が良さそう・・・

私の経験からも、ベタインや消化酵素は良い働きをしてくれますが、
まずは良く噛むこと!
というか、「噛む食事」をすること!
(麺類をよく噛むとか、無理です笑 酷暑では難しいですねぇ・・・)
サプリに頼る前に、できることはやっておきたいものです。

とか言うと、あまりにも当たり前すぎて、ウケないんですよね・・・
でも食って、当たり前のことが、実は一番大事なのです!!

よく噛むって、タンパク質の消化以外にも、良いことだらけ。
胃の負担が減れば、イコール腸活にもなります。

噛む刺激は頭もよくなるそうですし!!

そして、噛む=唾液がよく出る。
唾液のすごさについては、また次に書きますねー。

ちなみに・・・
重度のタンパク不足があると、
肉や魚を体が受け付けない、という人もいます。
食べると体が重い、もたれる・・・

そういう方は、少量×頻回で始めて欲しいのですが、
そういう方ほど、料理がおっくうなんですよね💦
副腎疲労も相当進んでいると思います。

そんな場合は、無理せず、
とりあえずはアミノ酸で補うことから始めると良いかと。
(もちろん、プロテインが飲めればそれでも〇)

タンパク不足な人ほど、サプリを入れると具合が悪くなる人が多いので、
とにかく、少量から!!です。
少しずつ体を慣らしていってくださいね。

アミノ酸は、
BCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)でも
EAA(必須アミノ酸)でも、
とりあえずは、何でも良いと思います。

ドラッグストアのは添加物が多くてあまりおススメはしないけど、
栄養不足の間は、あまり気にせず、
まずはしっかり栄養を入れることを意識した方がいいかも。

栄養不足がある人ほど、細かいことが気になりますし、
(これは過去の私)
まずはタンパク質を満たして、自力で解毒できる体にしたいですね。



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