セッション、コーチングのお申込みが簡単にできるようになりました。カレンダーから日にちを選択、クレジットカードでの決済が可能です。一緒に元気なあなたを取り戻しましょう!

腸活すると反対にお腹が悪くなる2つの例

腸内細菌叢を整える大事さはずいぶんと広まってきています。

腸の病気だけでなく、
脂肪肝、糖尿病、肥満、高血圧、動脈硬化、アレルギー、認知症、自閉症、パーキンソン病など、
多くの病気が腸内環境と関連していることもわかってきました。



また、「腸脳相関」と言って、
腸に何らかの異常があると、その情報が神経を介して脳に伝わり、
不快感、抑うつ、不安などの感情がおこり、
その感情が、さらに腸に伝わり、腸の状態を悪化させる・・・
という悪循環がおこることもわかってきました。

幸せホルモンと呼ばれるセロトニン。
気持ちを落ち着かせるGABA。
実は、多くが腸でも作られているのです。
(これが脳に行くわけではありませんが)

以前、NHKスペシャルでありましたが、
マウスの腸内細菌を移植すると、
性格(勇敢、臆病など)まで変わってしまうという結果が出ていました。

病気だけでなく、性格や感情までも左右する腸内細菌。
そんなこんなで、腸活という言葉が流行り、発酵食品が流行り、
腸内環境を整える大事さは、ずいぶんと広まってきました。

腸活すると腸が悪くなる?!1つ目のタイプ

1つ目のタイプは理解がカンタンです。
お腹の調子を整えるために、ヨーグルトを食べるタイプ。

便秘傾向の方に多いですね。
ヨーグルトを毎朝食べると快腸だからと、せっせとヨーグルトを食べる。
ヨーグルトは発酵食品ですから、良い菌がお腹の調子を整えてくれてと思っています。

乳製品の中の乳糖は、ラクターゼという酵素で分解されます。
ラクターゼは赤ちゃんで多く分泌されます。
母乳の乳糖を分解するためですね。

でも、アジア人のほとんどの人は、離乳後、ラクターゼが減少します。
(欧州西北部起源の民族のほとんどは、成人後もラクターゼが分泌されます)
ラクターゼが減少すると、乳糖を分解できず、腸内で乳糖濃度が高まり、
水を多く引き寄せて下痢を起こします。
乳糖不耐症です。

また、乳糖を好む菌が乳糖を分解することによってガスがたくさん発生し、
膨満感やガス腹、痛みが起こります。



この程度には個人差が大きくて、
便秘の人が乳製品を食べることで、ごく軽くお腹を壊した状態になり、
便が出やすくなる、という場合も多いのです。

だったら便秘のまま方がいいのか?!と言いたくもなりますが、
それはそれで、体全体に悪い影響があります。
乳製品には、ヒトが消化できないタイプのカゼイン(タンパク質)が含まれていて、
リーキーガット(細胞同士のつなぎ目がゆるむ)を起こし、
未消化物や細菌が体内に入ってきて炎症やアレルギーのもとになります
ので、
腸活は、ヨーグルトではない、別の方法で腸を整える方がおススメです。

よく言われているのは、
ヨーグルト以外の発酵食品ですね。
ぬか漬けや納豆、お味噌など。
食物繊維、オリゴ糖を含む食品も、腸内環境を整えます。
自分に合ったプロバイオティクスをとるのも、有効です。

腸活すると腸が悪くなる?!2つ目のタイプ

ここまでは知っている方も多いので、
せっせと糠漬けをとったり、
食物繊維が多い食品をせっせと摂ったり、
いろいろなプロバイオティクスサプリを試したりしている人も
多いのではないでしょうか。
マニアでは、何かを発酵させた液を飲む人もいますね。
(私もやったことがありますが)

でも、そういう腸活で、むしろ悪くなるタイプの人がいます



その原因は、2つめのタイプ、SIBOです。
小腸内細菌異常繁殖症と言い、
本来、細菌が少ないはずの小腸に、腸内細菌が異常に増える病気です。
(普通は、腸内細菌のほとんどが大腸に生息し、小腸には少ないのです)

症状としては、
小腸内で腸内細菌が活発に活動することによりガスが大量に発生して起こる、
腹部膨満感、腹痛です。
ガス(おなら)も多くなります。
便秘や下痢なども起こします。
栄養を吸収する器官である小腸が異常な状態になるので、
ビタミンやミネラルがうまく吸収されずに、様々な全身症状を起こす場合もあります。

過敏性腸症候群と症状がとっても良く似ているのですが、
過敏性腸症候群と診断された人の8割が、SIBOだったという研究報告もあります。


私も超SIBOでした。
食後、特に夕食後、胃がパンパンに張った感じがして、苦しくて横になれないのです。
胃が張る、というよりも、小腸内でガスが大量に発生して、
胃を押し上げていたのでしょうね。
枕を高く高くして、なんとか眠っていました。

特に苦手だった食べ物は、繊維質が多いもの。
いわゆる、不溶性食物繊維で、
大豆、さつまいも、ゴボウ、そういうのはダメでした。
あとは、パンや小麦系の洋菓子類。
乳酸菌やビフィズス菌のサプリも、
発酵系の飲み物も、
症状が変わらないならまだましですが、お腹がパンパンになるものも。

当然、胃の動きも悪くなるので、胃もたれ感、すごかったです。
もともと胃腸は丈夫ではなかったし、
こういう仕事なので、知識は豊富(笑)
腸に良いことは何でも試してみましたが、
良くなるどころか、年を重ねるにつれてどんどん悪くなっていく。
SIBOのことを知って、ああこれか、とものすごく納得しました。

SIBOの原因

SIBOの大きな原因は、胃酸の減少です。
(その他、糖尿病や膵炎、小腸と大腸の境界弁の働き低下、手術なども原因となります)

胃酸は、酸性(pH1~2)で、強い殺菌作用があり、
小腸に雑菌が侵入するのを防ぎます。
胃酸の分泌が少ないと、小腸内で雑菌が元気に繁殖する、というわけ。

胃酸マジ大事。
なんか地味な存在ですけどね。
ビタミン、ミネラルの吸収にもかかわりますし、
栄養療法では胃酸が出ていることはすごく重要視されるのです。

胃酸が出ているかどうかを間接的に血液検査で見分ける方法があります。
MCV(赤血球の大きさ)が90以上の人は、胃酸が少ない可能性アリ。
ビタミンB12が不足すると、MCVが上がるのですが、
ビタミンB12は、動物性たんぱく質の中にしっかり包まれていて、
これをはずすのが、胃酸です。
胃酸が出ていないと、ビタミンB12が吸収できず、MCVが上がる、というわけです。
(詳しく知りたい方は血液検査の読み方講座を)

ただし、貧血があると、胃酸が出ていなくても90下回ってくるので、
(ド貧血の私は胃酸少ないのに、MCV80でしたよ・・・)
そこは、他の項目も参考に判断します。

なぜ胃酸が少なくなるの?

ではなぜ、SIBOの原因となる、胃酸の減少が起こるのでしょう?

  • ピロリ菌
    ピロリ菌に感染すると、胃の粘膜が薄くなる萎縮性胃炎の状態になります。
    当然、胃粘膜から分泌される胃酸が減ります。
  • 交感神経の緊張
    ヒトは、緊張状態では消化管をストップさせます。
    ガチガチに緊張する場面では、食べ物が喉を通らないですよね。
    当然、胃酸も分泌されません。
    不安や緊張、恐怖、ストレスなど、
    交感神経が優位の状態だと、胃酸が不足してしまうのです。
    好中球が60以上の人は、慢性的に体が緊張状態になっています。

    低血糖を頻繁に起こしていると、
    アドレナリンやノルアドレナリンなどの交感神経興奮ホルモンが出るので、
    胃酸が出にくくなります。
  • エネルギー不足
    胃酸を出すには、エネルギーが必要。
    細胞の中は中性。一方胃の中は強酸性です。
    細胞の中から、H⁺(酸)を胃の中に送り出すのは、濃度勾配に逆らった輸送なので、
    (100万倍の濃度差があると言われています!)
    ATP(エネルギー)がたくさん必要なのです。

    簡単に言うと、
    胃の細胞が、胃酸の材料をよいしょよいしょと、胃の中に必死に送り出している、という感じ。
    力がないとできませ~ん。

    ですので、普段から疲れやすい、慢性疲労など、エネルギー不足の人は胃酸が足りません。
  • 胃薬多用
    こちらの記事でも書きましたが、
    胃が痛い!胃薬どれを選ぶ?胃酸を抑制しないのは?
    胃薬のほとんどに、胃酸抑制剤が入っています。

    逆流性食道炎で胃酸を抑える薬を飲んでいる方もいますが、
    本当に胃酸が出すぎているのかは、ちゃんと診断する必要があります。
    胃酸が上がってくる気がする、という症状も、
    本当は小腸内にガスが大量発生して、
    胃が押されて胃酸が上がる、
    それによる胸やけ、逆流感、という場合もありますので、
    薬で胃酸を抑えてしまうと、いつまでも根本的には治りません。
  • 胃切除手術後
    胃を一部、または全部切り取ってしまえば、当然胃酸は少なくなります。

SIBOの治し方

ピロリが胃酸を抑制している
ピロリ菌が悪さをしていれば、ピロリ除菌が効果的です。
ピロリ増殖を抑えるのに有効なハーブなどもありますが、
SIBOまでなってしまったら、除菌が簡単だなーというのが私の個人的な感想。
クリニックで抗生物質を処方してもらいます。

完全に除菌できたかどうかは、GI-MAPによる検査が感度が高くておススメです。
抗体検査では出ないことが多いので。

エネルギーが作れていない
これはもう、まずは低血糖対策です。
低血糖に関しては、ブログ下にメルアドを入力、EBOOKをダウンロードしてくださいね。
詳しく書いています。

交感神経の緊張により胃が動いていない
これも低血糖対策は必須です。
また、ストレスの原因を取り除くなど、生活全般の見直しが必要かも。
リラックスする時間を1日1回とる、
瞑想する、
適度な運動などもとても有効です。

胃薬の飲みすぎ
こちらに書いたような、胃酸抑制剤の入っていない胃薬を試してみるといいかもしれません。
本当に胃酸が出すぎているのか、ちゃんと検査してみてくださいね。

塩酸ベタインを使う
塩酸ベタインとは、アミノ酸+塩酸のサプリ。
「塩酸飲むの?!」と恐ろしい気もしますが、胃酸=塩酸です。HClです。
直接、胃酸を補給する、というカタチですね。
塩酸は、ペプシンを活性化するとともに、タンパク質を物理的にドロドロ状にしてくれるので、
「今日はガッツリ肉を食べるぞー!」というときに、消化酵素と共に使っています。
もちろん、強酸性なので、最近の過剰繁殖対策にも効果的。
https://jp.iherb.com/pr/source-naturals-betaine-hcl-650-mg-180-tablets/970
(紹介コードBIV5707を入力すると5%off)


お腹の中で発酵しやすい食べ物を除去する
一般的なSIBO対策としては、これが一番有名かも。
低FODOMAP食と言います。
知りたい方は、検索してみてください。
でもこれ、控える食材がものすごく多いので、私はあまりおススメすることはありません。
SIBOの根本原因は、食材そのものではないから、というのも理由の一つです。
低FODOMAP食は、対処療法でしかないのです。


私がおススメするのは、
小麦、乳、アルコール、カフェインフリー(4F)
プラス
消化酵素(場合によってはベタイン塩酸も)
です。
https://jp.iherb.com/pr/enzymedica-digest-gold-with-atpro-45-capsules/74619
(紹介コードBIV5707を入力すると5%off)

私はこれだけで、横になれないほどの胃の張り、胃もたれがなくなりました。
ついでに、便秘もお腹を壊すことも、ほぼなくなりました。
しかも、数日でなくなり、その後ほぼ再発しません。
胃の存在を感じないって、こんなに気分爽快なのかと驚く日々。

今では、ベタイン塩酸は、よっぽどお肉をガッツリ食べるときくらいしか使いませんし、
消化酵素も、小麦系を食べるときくらい。
お酒も大丈夫ですし、
何か調子悪いな、と感じるのは、
小麦、乳、カフェインが連日続いたときくらいですね。

私だけでなく、福岡で栄養療法も取り入れつつ胃腸科をされているドクターも、
4F(グルテン、カゼイン、カフェイン、アルコールフリー)と消化酵素だけで、
8割の人は治っちゃう(つまり儲からない笑)
とおっしゃっていましたよ。


胃腸の不具合がある人は、迷わず4Fですね!
(もちろん、大きな病気がないかどうかは、検査してくださいねー)

抗生物質を使った除菌もあるようですが、
SIBOに対応する抗生物質は、体に結構負担がかかるそうで、
あまりおススメされないようです。

ハーブも有効だそうです。
カンジダ除菌用ハーブと同じ感じで、オレガノはかなり有効なよう。
https://amzn.to/42tSWjS


乳酸菌やビフィズス菌のサプリで、かえってお腹が張ってしまう人、
抗生物質治療中の人には、
サッカロマイセス・ブラウディ中心のサプリもおススメです。

私にとっては最強プロバイオティクス

これ、本当に良い商品なのですが、クリニックを通さないと買えないのが難点。
クレアラボさんは、数少ない冷蔵配達のサプリメントメーカーです。

アイハーブで買えるこういうのも、いいかも。
https://jp.iherb.com/pr/thorne-sacro-b-probiotic-60-capsules/18550


まとめ

というわけで、
良かれと思った腸活で、さらに腸の状態を悪化させる2タイプについて書きました。

①ヨーグルト→乳製品のカゼインが腸粘膜を荒らす
②SIBO→発酵食品、繊維質の多い食べ物で余計に悪化

特にSIBO。ひどいとほんと、つらいです。
だまされたと思って、2週間きっちり、「4F+消化酵素」、やってみてください。
(グルテン、カゼイン、カフェイン、アルコールフリー)

爽快感、すごいですよーーー

爽快のイメージ(笑)

コメント